納沙布岬までの道中はこんなルートで行ったと思う。
思ったよりなかなか着かなかった。
途中釧路らしい風景がずっと続く。
こういった広々とした沼地がずっと続くのは見た事がない。
車を停車させて高そうなカメラで写している人がいたから僕も休憩ついでに車を降りてみた。
すると車に乗っていてはわからなかったが、鶴が2匹いた。
生鶴。
でもほとんど動かないのですぐに見飽きた。
カメラをかまえた初老の男性とその息子さんっぽい人は会話を聞いていると、ひたすら飛び立つ瞬間を狙っているらしい。
確かにそのくらい粘って撮らない事には長い筒の意味がない。
そしてこんな絶好の機会もないのかも知れない。
この天気、黒い筒、鶴、 愚息、一つ一つの条件が彼のエンドルフィン的脳汁の活性に役立っていた。
鶴を見終わるとまたひたすら車を走らす。
外は快晴だけどそんなに暑い訳でもない。
ガソリンの節約でエアコンはオフにして窓を全開にして走った。
そしてとうとう着いた。
納沙布岬。
意外とあっけなく着いた。
住宅街からそんなに離れていないからそんな気持ちになったのだろう。
この時すごくトイレに行きたかったのを思い出した。
国旗が無造作にガードレールにかかっている。
画像ではわかりにくいが、右端にハッキリと島の土色まで見える。
あれが現在ロシア領である水晶島で、おそらく日本の中で一番近い外国なのではないだろうか。
有名な貝殻島の燈台もわりとよく見えた。
こういう場合はさきほどの鶴を撮っていた親子カメラマンの黒い筒があればもっとよく写せるとは思う。
宗谷岬、えりも岬、積丹岬、地球岬など北海道の岬は有名なスポットが多いように思うけど、この納沙布岬は日本国最東端といいながら全然岬っぽくない。
まず、結構面積がダラダラと大きいので岬特有の岩礁とかでとがっているイメージがない。
その岬の観光的価値は、向こうに見える北方領土によって皆無に等しい。
お土産屋さんも日本最東端を押していない。
あまり日本最東端を連呼すると国土がここまでというイメージが植え付けられる恐れがあるのだと思う。
あくまでも最東端はここに住む人達、いや日本人としては択捉島なのだ。
その「日本最東端」というピーアルポイントが使えないとすれば、本当にどうでもいいただの海岸に成り下がってしまう。
最東端だし、地図上でも納沙布岬の方が奥に奥に行っているも関わらず、知床に「最果ての地」という勲章をとられてしまったのも仕方が無いと思った。
続きます。
0 件のコメント:
コメントを投稿