ボンジョヴィと言えば何か?
と問われれば、僕的には「リヴィン・オン・ア・プレイヤー」だと思う。
サンヨーのコンポのCMでさんざん流れたのもあるが、とにかくド迫力をイメージしたい企業の思惑にピッタリのパワフルサウンドだった。
その曲が入っているのが1986年に出た「ワイルド・イン・ザ・ストリーツ」で巨乳の女の子の胸でTシャツが破けそうになっているイメージがジャケット。
確かこれ少し倫理的に問題になったような気がします。
他にも「禁じられた愛」など入っており、ボンジョヴィが一番売れたアルバムだけあって名盤だと思います。
このアルバムの大ヒットで人気を盤石のものにした。
そして次に出したのが「ニュージャージー」で、彼らの故郷であるニュージャージー州から名前をとった。
このアルバムでは「バッド・メディシン」と「アイル・ビー・ゼア・フォー・ユー」などが大ヒット。
この「ワイルド・イン・ザ・ストリーツ」と「ニュージャージー」の流れが彼らの頂点だったのです。
「バッド・メディシン」って今改めて聞いてみると、初めから終わりまで全部がサビのようで、全て良い所を詰めに詰め込んだ感じです。
当時はサビの所しか印象なくて、ちょっと飽きてたけど、年をとって改めて良さがわかる事もあるんだと思った。
そして「アイル・ビー・ゼア・フォー・ユー」は僕が今ボンジョヴィで一番ハマっている曲です。
ジョンの後追いからものすごい声量でコーラスを重ねて来るリッチーは最高で、これを寝る前に聞いているとすごく気持ちよく寝れます。
そして事情はよくわからないんだけど、バンドの解散危機があったようで、「ニュージャージー」から4年経って出たアルバムが「キープザフェイス」です。
ジャケットから見てもわかる通り、もう一度5人結束しようという意気込みが感じられます。
この時期はグランジブームが到来しており、ハードロックやメタルは衰退の一途を辿っていたので、その決意たるや相当のものがあったのでしょう。
僕はこのアルバムだけ唯一買いました。
だから全曲わりとよく知っていてどれもすごく好きです。
ただもう手元にはなく、ツタヤにレンタルで置いてもいなくて、今度買い直して見ようと思っています。
で、次に出たのが「ディーズデイズ」。
おや?
4人しかいない。
と当時思いました。
あの前作で5人の手を重ねわせたじゃないかと少し残念な気持ちにさせたものです。
「キープザフェイス」とは信念を貫くと言う意味だったが、じょじょにほころびが見え始めた頃です。
服装ももうきらびやかなロックスターではなく、グランジの影響からか普通の格好で登場。
そしてボンジョヴィのある意味で終焉を迎えたアルバムだった思います。
誰が抜けたか?
ベースのアレックジョンサッチです。
理由は様々と憶測されていますが、そんなにケンカしたとかでもなく、本人の意思だった説が強いです。
のちにライブで一度だけ復活とかもしてるし。
彼のベースラインは評価が高く、意外とコアなファンから惜しまれているようです。
ただ、彼が抜けても何故でしょう、まあいいかになる。
ここはわりとファンの間でOKだったのです。
その後は僕は彼らに興味がなくなり全くと言っていいほど接点が無くなった。
・クラッシュ - Crush(2000年5月17日)
「イッツ・マイ・ライフ」はよくラジオで流れていたのとベストアルバム「クロスロード」がめちゃくちゃ売れていた時期と被っているので印象が薄い。
「クラッシュ」っていう名前は今初めて知った。
・バウンス - Bounce(2002年9月11日)
これは本当に知らない。
心底知らない。
おそらく彼らの底はここだと思う。
・ハヴ・ア・ナイス・デイ - Have A Nice Day(2005年9月14日)
これはよくラジオで流れていたのでまだ頑張っているなという印象がありました。
・ロスト・ハイウェイ - Lost Highway(2007年6月13日)
そしてまた呆れるほど知らない。
・ザ・サークル - The Circle(2009年11月4日)
言わずもがな。
・ホワット・アバウト・ナウ - What About Now(2013年3月13日)
…同上。
・バーニング・ブリッジズ - Burning Bridges(2015年8月21日)
そしてこれが本当にこの前出たばっかりの最新アルバム。
ただし彼がいない。
なんとジョンの右腕、リッチーが参加していないのです。
アレックはいいけど、彼がいないのはもはやボンジョヴィではない。
正式に脱退となっていないようだけど、突然ツアーに来なくなったそうです。
彼のアルコール依存症や娘を乗せながら酒気帯び運転で事故ったりと、とにかく私生活が慌ただしかったのは彼のようです。
ジョンはインタービューで
「もうやめたんだよ。リッチーはもういないんだ。でも、悪い感情は全然ないよ。バンドをやるのには、なにも終身の義務じゃなくてもいいってことだよ」
と言っている。
僕は何かこの言葉が好きです。
ひとくくりにできない思いが詰まっているし、全てにおいて温かい許す姿勢がある。
彼らも気づけばもう50歳を越えている。
確かにもう全てどうでもいいではないかと言う気分にさせられる。
もう世界中は彼らをロックスターとして身動きのできない檻で囲っていない。
いつかオリジナルの5人でまた手を合わせてもらいたいです。