アートフェア札幌2015に行ってきた。
これは我が友SHUUNも作品を毎年出店しているので、非常に楽しみな催しです。
会場はクロスホテルの部屋を使って展示をしています。
各部屋に日本国内含め海外のアーティストも参加しています。
ホテルの部屋だから当然狭い訳で、人が2〜3人入っているとそこの部屋は後回しで見ようという感じになります。
部屋の中には作家本人がいる事もあるのでちょっと緊張しますが、その雰囲気は個人的に好きです。
そして見る側も失礼のないように少し感受性のアンテナを立てなければなりません。
2〜3分見て軽く頭を下げて部屋を出て行く。
作家の方にしてみれば、自分の全てをさらけ出している。
まるで葬式の焼香にも似た儀式のように実におごそかな時間だ。
何かを受け取っているのだが、こちら側に受ける皿がない場合もある。
でもそれは仕方が無い。
次の作品を見るだけだ。

普段は泊まり客が使う部屋なので、ベッドとかの上に作品が並べられていたりします。
そして普通の展覧会と違う所はそれぞれの作品に値段がついていて、買う事ができるのです。
もちろん値段は僕ではちょっと手の届かないものばかり。
だけど頑張れば自分の物になるかもしれないという作品との距離が普通の美術館の作品と接する大きな違いです。
ホテルの部屋なので、もし自分の物になって部屋に飾ったとしたらどういう風になるといったイメージもつきやすいです。
バスタブなんかにも当然作品が置かれています。
といってもホテルのおしゃれなバスタブなので高級感があります。
作品としっかりと向き合うには白い壁に作品と作品の間隔もしっかりとった方がいいのでしょうけど、いいものはそんな周りの環境など関係なく目に飛び込んできます。
画廊とかギャラリーなんかで見るより小難しいアートという垣根を飛び越えて親しみやすいという良い面もあります。
値段に関しては基準というものがありません。
売る方がこの価値だと言えば、その価値なのです。
値切ったりしては野暮というものです。
それはシンボルみたいなもので、リンゴ何個分とかで計ってはいけない。
そこはもうフリーダムに社会的な枠組みをとっぱらって対峙するしかない。
売る側も個人なら買う側も個人であって、そういう個と個のおおらかで自由な関係は素敵だと思います。
もしそのアート作品を買ったのなら、その買った人もアートのような気がします。
何となくそんな事を感じるだけでも行く価値があります。
でも今年はもう昨日終わっています。
まだ体験していない方はまた来年の今時期に開催すると思いますので是非。
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