本当は前回のニセコで本年度のキャンプは終了すはずだったんだけど。
週の初め、さすがにもうキャンプはできないんだろうなと思っていた。
10月のなかばも過ぎって、今年もあと2ヶ月ちょっとという感じにもなる。
何となく天気予報を見たら10月の21日と22日の週末は晴れマークがついていた。
でも好きなキャンプとは言え、週末のほとんどを外で寝るという行為にも疲れが出ていた。
それに北海道のキャンプシーズンは大体早い所で9月で終了してしまう。
10月も中旬までとかまでで、下旬となるとかなり限られてくる。
あとは通年、いわゆる冬でも雪があろうがなんだろうができる所もある。
これにいたってはかなりの上級レベルで道具も冬用に色々と揃えないといけない。
今年行ったキャンプの中では支笏湖の美笛キャンプ場が一番良かった気がする。
思いっきり近場だけど、素直に景色がよかった。
美笛キャンプ場のサイトを見てみると、期間は10月中旬と出ていたので電話で確認してみた。
すると今週末の22日で閉めますと言われたので、もう終わりと言うのを聞くと、さっきまで行くかどうか迷っていたのに急にキャンプをやれる事に対してプレミア感がついた。
実際キャンプというのはそんなにすぐ出来るもんじゃない。
僕の場合は一人で行くからいいけど、人数が増えれば増えるだけスケジュールを合わせたり、道具もそれに比例してどんどん増えて行く。
そして何より天気が大きいウエイトを占める。
休みの日も週末に集中するので、晴れた週末となると意外に多くなかったりする。
もっと細かく言えばキャンプと言えども多少の金額はかかる。
大体帰りの温泉とか、食材、遠出ならガソリン代や高速代も考えて最低6,000円以上は確実にかかる。
当然道具も揃えておかなければならないし、外で寝るので体調面も考慮しなくてはならないから万全の体で望まなければならない。
よくよく考えれば様々な条件をクリアしなければできない贅沢な遊びなのです。
そんな事を常々思っているので、行ける条件揃っている以上、もうこれは行かないと後悔するまで考えるようになった。
前回と一緒で友人を誘った。
ニセコの時は雨だったので、晴れたキャンプをして欲しかった。
土曜日は仕事を昼で切り上げ、急いで用意して支笏湖に向った。
前回一人で来た時は現地につくまでお店がなくて、食材を買えなかったの反省から、札幌にいる時点で食材の買い物を済ませる。
美笛キャンプ場は支笏湖の周りを沿う形でグルっと回って到着する。
過去には色んな所にキャンプ場は開かれていたのだが、様々な理由から今はほとんど閉鎖となっている。
最後の美笛キャンプ場、そして天気も良いとだけあってすっかり秋っぽくなって寒いなか、以前来た時ほどではないがそこそこ混んでいた。
湖岸沿いは埋まっていると思うから僕が前回やったお気に入りの場所に行く。

だけど今回はそこの場所はとられていたので、さらに奥の広いスペースに陣取った。

タープを建て、1人用のテントも二つ組み立てる。
今回は雨ではないが日が落ちてくるとすぐ寒気が身にしみた。

たき火をしながらあっさりした塩味ベースの鍋をつくる。
そしてサバが安かったので一匹豪快に焼いた。

熱燗も試してみた。
星空もキレイで河辺の近くという事もあり西洋の童話に出てくるような風景だった。
トイレに行くついでに少し散策。
どのキャンパーもおそらく今シーズン最後の夜だろう。
寝る時は友人のテントだけタープの中に入れて、僕はしっかりテント中段にある四方のロープでテンションを張って寝た。
前回同様、重ね着をしてタイツも履き、貼るタイプのカイロを全身に張って寝る。
だけど自ら熱を長時間発するカイロって改めてすごい発明だなと思う。
朝。

湖岸まで歩く。
相変わらず釣れない釣り人がいたが、朝焼けの紫がかった景色は奇跡に近いほど美しかった。
こういった美しい景色を目の当たりにしている時は2〜3秒で目が慣れてしまい、その感動がじょじょに落ち着いてくる。
だけど帰って写真を見るとすごい所に立っていたんだと思う。
家ではその景色だけに集中できるが、現地では寒かったり、お腹を空かせていたり、体調も万全でなかったりするし、この後の予定を色々と考えているので完全にその美しさを把握しきれない。
それでもずっとこの雄大な支笏湖にうっとりとしていた。
やっぱり来て良かった。
明るくなってわかったけど湖岸のスペースはけっこう空いていた。

コーヒーと軽めの朝食をとる。
炭は今年最後だと思い、全部使った。
紅葉はピークを迎えていて、絵の具をぶちまけたように鮮やかだった。

これで本当に今年最後なので、道具はちゃんと念入りに片付けた。

日が昇ってくるとすっかり暖かくなって体を動かしていたら最後はTシャツ1枚になっていた。

僕らの過ごした場所よりもっと奥まで行くとこんな感じで水で遮られた。
この先に行くとたぶんいい釣りポイントがあるんだと思う。
名残惜しむように僕らが過ごした場所を見て車に乗り込んだ。
帰り道も色鮮やかな紅葉のトンネルをくぐって行った。
自然の美しさの前には何もかなわない。
ここはいくら混んでいようとまた来年くるとおもう。
最後は前回と同じく丸駒温泉に寄った。
寒さで冷えたからだがいつもの体温に戻るようだった。
今年の全キャンプをこのブログに書き終えたが、けっこう色々と覚えているものだ。
意識的、あるいは無意識に後からこれはこう書こうとか頭の中で組み立てていたのかもしれない。
来年は何を買おうかな〜。