3週連続キャンプを敢行しようと、また週末に夢を膨らませていたのですが、どうもことごとく行かせない様にする力が漂っていた。
まずは仕事が週末にせまり急に立て込んできた。
今週は出勤の土曜日なので、また先週みたく午前中で切り上げて、午後から出かけようと思っていた。
その為には午前中に急いで仕事を終わらせる必要があったのだが、その気合いの入った朝に事件は起きた。
今回は写真は載せれないので絵を描きました。
いつも通りに朝起きて
シャワーを浴びて、お湯を止めようと思って元栓みたくなっている特殊なレバーを下に下げた。
ここ最近この締まりが悪くて、いつもポタポタ水がこぼれていたが、ほっておいたのがいけなかった。
管理会社に相談しようと何となく思っていたものの、休みの日はキャンプに明け暮れて、いつも重要用事の3〜4番目くらいで待機していた事案だった。
その日の締まりは特に悪く、少し強めに締めたら、レバーが壊れて水がダムの欠壊の様に飛び出してきた。
↑このようなシャワー室で友人から「ホモシャワー」と呼ばれています。
まずやった行動は両手で抑える。
すっかりパニック状態で、どうしたらいいかわからなかった。
しばらく、ただただ両手で水を押さえていた。
水はどんどん出てくる。
少しずつ冷静になると我ながら驚く事は、両手を使っているのでどこにも移動できないと言う事がわかった。
こういう状態では目の前の行動を直感と感覚にまかせてやるものだから、すぐ手詰まりになる。
とにかく、「両手で押さえている限り何もできない」と言う事さへもうまく飲み込めないでいる。
下に落ちたレバーを再び当てはめてみるも、水の勢いに押されどうにもならない。
とにかくシャワー室のドアを締めて、下の部屋に浸水しないか確かめた。
結構床に水が溢れたものの、そこまで深刻な状況ではなかった。
だけどそうしている間に、どんどん水はシャワー室を排水領域を満タンにして溢れかえった。
とりあえずまだ朝の7時30分、管理会社に電話をかけても繋がらない。
営業時間は午前9時30分からだと言う。
このままでは会社も行けないし、当然キャンプにも行けない。
と言うかキャンプなんてとんでもないのに、ここに来て「ここまで阻止するか」と運命の神にグチった。
9時30分まで待つより仕方が無いのかと思い、ありったけのバスタオルを床に詰めた。
とにかく浸水して下の部屋の物を濡らしたら賠償金がとんでもない額になる。
少し冷静になってきて、とにかくこの水の元栓を締めれば大丈夫だと思ったが、部屋のどこを探してもそんなものは無かった。
「ドドドドドドッー」とうなっている水の音がかなり怖い。
一瞬で破壊される日常。
この混乱の世界に対処できる心構えはいつだって持ち合わせていないのだ。
そこでもう一つ思い出したのが玄関先に書いてあった電話番号。
いつもほんの少ししか視界に入っていなくて素通りしていたが、きっとあれは普段と違う電話番号かも知れない。
慌てて下に降りてその電話番号に電話をかける。
その時気づいたのだが、こういう時に限ってケータイの電池がなくなりそうだった。
電話をかけたら1コールで繋がった。
いつもの冷たい対応の男だ。
とにかくそんな男でも今は仏様に思えた。
事情を説明したら、元栓のありかを教えてくれた。
1階の通路にそれはあって普段開けれないようなドアになっていれ、開けると僕の部屋の番号が書いてある栓を見つけた。
勢い良く水が出ているのがそこでも音でわかった。
思いっきり締めて、部屋に戻る。
あの大暴れしていた魔物は去っていた。
電話でありがとうございますと礼を言い、もしかしたら部品交換で有償になるかも知れないと言われた。
とにかくあとからもう一度お電話しますと、早朝の対応にわずかながら面倒な感じを匂わせた。
静かになった部屋でどっと疲れが出て、座り込んで時間を見るとまだギリギリ会社に間に合いそうだったので出社した。
車で運転しながら、去年も夏に鍵をなくしてあの電話の男と話した事思い出した。
この時期は何かトラブルに見舞われるようになっているのかな。
でもこれで、もしかしたらキャンプに行けるかもと希望が出てきた。
仕事が思いのほか多く、普段土曜日でこんなに忙しくなる事ないのに、まだキャンプに行かせない様にしている大きな力を感じた。
電話が鳴り、さきほどの管理会社の男がお客様の都合の良い時間に修理の者を行かせますと言われた。
しかも今日しかダメだ的なニュアンスで言われた。
僕はもう水はほっておいて出かけようと思ったが、帰ってきてテントや何もかも洗えないのはヤバいと思い、お昼に立ち会う約束をした。
その為にも急いで仕事を終わらせ、昼には家に帰った。
駐車場に車を入れようとすると、すでに工事の人が待っていた。
顔を合わせると以前にも排水の部品が壊れて対処してくた人だった。
この人は管理会社の冷たい男とはうってかわって、すごくいい人だ。
あの大騒ぎして散らかっている部屋に上がってもらい、見てもらったら、すぐ直してくれた。
たまたま他の部屋で使っていた中古の部品を持っていたと言うのだ。
僕はまた1階に戻り元栓を全開した。
部屋に戻ると何も起こってなかった。
平和だった。
静かに道具を片付ける工事の人がやけにかっこ良く見えた。
でもあの飛び出した水のせいで、ついていたレバーをどこかに紛失してしまった。
とりあえず、お湯の出し入れはペンチでできると言うので、帰ってもらった。
帰りがけにもしレバーが見つかったら付けに来て上げると言ってくれた。
ケータイの電話番号も教えてくれて、やっぱりこの人はいい人だと改めて思った。
でも有償になると7,000円はかかると言われた。
ちょっとズキっとくる値段だ。
のど元過ぎればナントやら、、元に戻った以上、損はしたくない。
ついさっきまであれほど助けを求めて、助かったら態度が一変してはそれはそれで情けない。
だけど7,000円って結構とるわ〜。。
その人は一応、管理会社とかけあってみると言ってくれた。
(後日、結局7,000円をこの口座に振り込んでおいてねの紙がポスト入っていた)
とにかく全ての壁が取り払われて、1時間ばかり部屋を片付けながら迷ったがキャンプに行く事にした。
何か大きい力で食い止められている感じも腹立ったし、何が何でもやってやる思いになった。
続きます。
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