2014年3月12日水曜日

引っ越し9 前編

今回の引っ越しは何か事情があって仕方なくやったのでもなく、ずっと前から手稲区に飽きていたのであって、基本的に今年中のどっかでやろうと思っていたのです。

なので不動産屋に部屋を探してもらった時もほとんど下見程度、もしくは暇つぶしだったのです。
これから部屋探しと言うささやかな明るい未来をゆっくり楽しもうと思っていたのに、まさか軽い気持ちで入った一店舗目の不動産屋で決めるなんて思ってもいませんでした。

その日はお昼から探してもらって、終わる頃にはすっかり夜になっていました。
担当営業の人は1日僕につきっきりです。
別にそんな苦労は気にしないでいましたが、今回住む事になった良い物件が見つかり、まだ一店舗しか見てもらっていないのに気持ちがグラグラ揺れました。

前回の引っ越しの時、決めかねる物件があって1週間迷ったら、他の人に取られてしまいました。



その時は駆け引きなどではなくて、本当に無くなるんだと驚きました。
でもまあ、後からその物件を見る度にボロボロな外観から、あそこに決めなくて良かったと思ったりしたものです。

そんな経験もあったものだから、今回もこの物件はすぐなくなると思い込んでしまいました。
実際こうしている間にも目の前で担当の営業がパソコンでは出てこないホットな空き情報を電話で探している。
きっと様々な不動産屋でこんな事が起こっているのだろう。
そんな揺れ動いている気持ちを後押ししたのが、その営業マンの夜遅くまでつき合ってくれた疲れ顔でした。
そんなのは査定基準から外していたのにも関わらず、最後の最後にわずか指先で背中を押される感じで、決めてしまったのです。

実際、僕も休みの日曜日に疲れてしまって、早く帰りたかった。
その時、営業マンは一応決めたと言った客でも口約束の時点では何にも意味をなさないのからか「今、キャンペーン期間中でして、ご成約者様に3,000円のQUOカードをプレゼントしています」と言ってきた。
これはまだフワフワ気持ちが揺れ動いている客に対しての作戦だ。
確かに3,000円もの金券を受け取ってしまっては、いくら心変わりしたしても断りにくくなる。
でも僕はそんな事より、これから引っ越しにかかる見積もりで出た19万円をどうしようかでパニクっていた。
「あ、今、カード切らしていますので、ちょっと買ってきます!」と営業マンが外に出ようとしたので慌てて「あ、いやそんなのは今度でいいです、、」と制した。


その時は見積もりの19万円という単位に比べ、そんな3,000円ごときなんの価値もなかった。
それより、家に帰りたかったし、しつこいようだがお金をどうしようと頭が一杯だった。

長くなったけど、この「QUOカード3,000円」をこの時「今度でいいです」と言った事について後からすごく後悔したのです。。。


つづきます。



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