遅ればせながら、キングダムという漫画にドッポリとハマっています。
これは中国の始皇帝の話で「三国志」の前が「項羽と劉邦」さらにその前の話。
三国志よりもすごく前なので武器とかもまだ発達していないかと思えば、何にも変わってなかった。
歩兵、騎馬、弓というのは銃が出来るまで相当な期間同じだったのだろう。
紀元前259年あたりから物語は始まるが、ローマで言えばスキピオが活躍した時代。
この辺あたりはもう歴史はもはや伝説とは異なり、多くの文献から確かなものが多い。
まだ18巻までしか読んでいないのだが、ストーリーも絵も圧倒的な迫力にすごくドキドキする。
違う三国志を読んでいるようですごく嬉しい。
どこまでが作者が作ったものかは調べない様にして、全部本当に起こった事と読んでいるが、たまにこいつは完全に作ったなと言う所は少々興ざめしてしまう。
そして話の進み方が遅い。
これは巻末で作者も書いているが、書いているうちにどんどん長くなっているらしい。
でもきっとそれのおかげで、一人一人の登場人物に魅力や愛着が出てくるのだと思う。
実際、ほとんどが戦争しているので、死に別れがあるが久々に漫画でウルっときてしまった。
死なないでくれと心底思ってしまう。
横山光輝の三国志とか蒼天航路と違って、「信」という下僕の一兵卒が主人公なので、目線がすごく下から上を見上げる感じ。
その分、すごく下層の人たちの死が重い。
その重さを感じつつも、大きい流れの中、どんどん人が死んでいくので身に詰まる。
僕がこの時代じ生まれたら、きっと訳わからなく簡単に死んでしまうと思う。
これは今まで体験した事のない歴史漫画だ。
そして登場人物に対して、将来こいつはとんでもない重要な人物になるっていう期待感は、ここ10年くらい漫画の流行だと思う。
このキングダムは史実から離れる事ができないので、どんなにキャラクターに人気が出ようが死ぬ時は死んで、二度と話に出てくる事は無いから、読んで行くうちに「こいつが死ぬのか、、、」と何回か本当にびっくりしてしまう。
ここ数年の流行漫画は
「魅力のある傑物」
「圧倒的な絶望感、恐怖」
「思いもつかない逆転劇」
があれば間違いない。
あと、圧倒的な画力が加わっていればもう盤石だ。
この条件を全て満たしているこの作品。
とは言え、一つ違う面がある。
始皇帝の話なので、どんなに絶望的になろうが最後は勝つという事。
どんなに強い敵が出てきても、そいつに勝つと言う事。
でもそれがわかっていながら、ハラハラしっぱなしにさせるこの完成されたエンターテイメントには敬服する。
ゲオで借りているんですが、はじめ10冊いっぺんに借りると値段的におトクなので、1巻〜10巻まで借りようと思ったら10巻が貸し出し中だった。
運が悪かったと思い、他の漫画にしようと思ったらなんと立ち読みしている奴の持っている漫画が10巻だった。
まだ結構序盤の方を読んでいて、なかなか終わらない。
店内をグルグル見て回り、時間を潰してまた戻ってきてもまだ読んでいた。
正直この時はキングダムの面白さを知らなかったので、何をそんなにがっついて読んでいるだと思ったものだが、気持ちはわかる。
わかるが1冊60円なんだから借りれよ。
いや借りたら僕が読めなくなる。
この後、次の日すぐ続きの11〜20巻を借りにいったのは言うまでもない。
0 件のコメント:
コメントを投稿