2013年10月24日木曜日

日高山脈ヨコキャン 6

続きです。


朝。

6時30分くらいに寒さで目を覚ました。
どんなに粘っても寝袋の中は暖かくならなかった。

外に出てみると、人は僕とあと周りを見渡した限りでは2人ぐらいしか居なかった。
とりあえず、もう一度炭をおこしてガンガン火を燃やそうと思った。
それしか暖かくなる方法がないのだから。

でも昨晩、水をかけて消してしまったので中々、火がつかなくて、焚き付けのアルコールが染みたやつを豪快に入れ続けて、無理矢理燃やした。


同時にお湯も湧かして、熱いコーヒーを飲む。
でもみるみる冷めていき、少しして口をつけたらもう冷水に近い温度だった。


7時くらいになるとじょじょに日が射してきて、だいぶマシになってきた。
炭も昨日の湿ったものが乾いてきて勢い良く燃え始めた。
車から昨日残した担々鍋の入った鍋を持ってきて、再び加熱する。
朝食用に米も炊いて、途中から網の上にのせて蒸した。


どうやら今日は晴れる感じで、一昨日の札内で体験した暴風雨などウソのようだ。


朝は空気が澄んでいて静かで、小鳥のさえずりしか聞こえない。
この朝を体験できただけ、ここに来た価値があった。


友人も起きてきて、朝食の用意。
いつもの目玉焼き。


この頃になるともう寒さを感じなかった。


坦々鍋は麺とチーズを入れて食べる。
少し薄味になってしまったが、十分美味しかった。


食べ終えると太陽の光が溢れるほど入ってきた。
歯を磨きながら少し散策。


キャンプ場内を流れる小川は落ち葉で一杯だった。
子供達が元気にはしゃぐ。
この寒さから親はどうやって子供を守ったのだろう?
来年はもう少しいいテントを買おうかな。


また改めてコーヒーを飲む。
そして昨日、道の駅で買った葉巻も吸った。
でも開封したらボロボロとくだけてしまった。
きっと相当古いものだったに違いない。
それでも少しだけ吸えた。
噴かすだけなので、葉巻なら大丈夫かも知れない。




そして10時くらいに釣りに出かけた。
キャンプ場から少し下に下った所にすぐ沙流川が流れている。


本格的にやっている人も居て、一応釣れるんだと思った。
餌は昨晩酒のアテにして余したイカの塩辛。
一応調べたらこれでも十分食いつくらしい。


リールのない前回のへらぶな釣りの時買った竿でやってみた。
目を凝らしてよく見たが魚影は一度も確認できなかった。
きっと寒くて岩陰に身を寄せているかもしれないし、もっと下流か上流にいるかも知れない。


それでもようやっと釣りをしていると思った。
釣れなくてもいいんです。
このピーカンの秋空で紅葉に囲まれて竿を振れた事が貴重な体験だった。
とにかくやっている事が新しければもうそれでいいんです。

1時間くらいやっていたが、全くアタリがなかった。
先にやっていた人達も釣れないので帰ってしまった。
僕たちも上流までけっこう歩いたが最後は仕掛けが根がかって終了。

でもおそらくだけど、忘れられない思い出になったと思う。
記憶に残るかどうかはこちら側からは決めれないので、10年後とか楽しみです。

キャンプ場に帰るとほとんどの人達が後片付けをしていた。
もうテントをたたんでしまったキャンパーもいた。
僕たちはそこからダラダラとゆっくりテントを解体したり、汚れ物を洗いに炊事場を何度も往復したりと、片付け始めた。

結局回りから一つ一つキャンパーが居なくなり、僕らが最後まで居る事になった。
その光景がこの秋の景色と合わさり妙に物悲しかった。
夜の闇であれだけあちこちから聞こえた笑い声や、子供達のはしゃぐ姿も無くなり、自分たちの畳み終えたテントを見ると、僕らのちょっとした旅も終わった事を感じさせた。
片付け終わる頃には空も雲が覆ってきて、より一層終わりを感じさせたし、手元には何も残ってなかった。
得ようとして得たけど、全部捨ててしまった。
きっとそうするしかないのだろうし、それがベストなんだと思う。



これは河原で拾った形のいい石です。
思い出に絵でも描いたらと友人に言われたが、どうするかまだわかりません。

一つ学んだ事は帯広はやはり遠いって事です。
天気がここだけ良かったので選択肢は無かったのですが、思った以上に遠いっていう事を改めて思い知りました。
でも3連休を使ってでもしないと、ここでキャンプをできないと思うので、この遠さも後から思えばいい記憶になるかも知れません。
沙流川キャンプ場は本当にいい場所でした。
また機会があれば来たいです。
そしてキャンプできなかった札内のキャンプ場は来年、リベンジしたいと思います。

次のキャンプはは来年の春、6月頃になると思います。
とりあえず今年の「マルクラ キャンプ編」は終了です。

まだ通年でキャンプできる施設はチラホラありますが、最近部屋のストーブをつけたくらい夜は寒くなったので、さすがにもう無理だと思います。

終わり。


















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