2016年6月7日火曜日

徒歩モラップ 7

朝起きたのは結構遅く、8時だった。
遠くの方では子供達がもう水遊びを始めている。


ラジオを聞きながら、湯をわかす。
一つはソロストーブでコーヒーの湯、もう一つはガスバーナーでレトルトの米を温める湯。


米があったまった時にコッヘルが倒れてお湯がこぼれてしまった。
だからレトルトのカレーは温めず、そのままごはんにかけた。
夜中にラーメンを食べていたせいか、そんなにお腹はすいてなかった。

食べ終わって、歯をみがいたり、顔を洗ってからまた昼寝をした。
でもしばらくして、奥へ奥へと誘われてやってきた釣り人の足音で起きた。
テントから顔を出してみると、フライフィッシングをやっていた。





よく湖面を見ていたら、確かに魚が水紋を魔法のように時々広げている。
本当に釣れるのかな?
僕も昔少しだけフライをやっていたので、どれだけ釣れないか知っている。
だけどしばらくしたら、釣れた。
おお!釣れるんかい!
多分、疑似餌ではなく本当の虫でやっているんだろう。
支笏湖ってやっぱり最高のキャンプ場だな。
釣りもできてっていうのはそうそうない。
今まで色々行ってきたが、やっぱりここがベストだ。

 

9時くらいから荷物をまとめ始めた。
来る時より幾分軽くなったザックを肩に背負う。
さあ、この秘密基地ともお別れだ。
もしかしたらまたここに来るかもしれない。
なかなかのファンタジーがあった。



デイキャンプでくる人も多く、午前中だというのに早くも浜辺は混み出していた。
管理人にカードを返してモラップをあとにする。
確かに昨日管理人のおじさんが言っていたように、最高の気候だ。
すこし涼しい風が吹いて、空は晴天そのもの。
歩いていてもそんなに暑さを感じない。

キャンプ場を出るとまたザックの拘束による足腰への負担がしっかりわかるようになった。
でも来る前と比べると20パーセントくらいは軽くなっている。

iPhoneの電源はほとんどなくなってしまったから写真は撮れなくなる。
単三電池4本で大体30パーセントから40パーまで充電できる。
今回新品の電池12本持って行ったが、足りなかった。

一番近いバス停まできたが、昨日考えていた一度、新千歳空港までバスで行って、そこから札幌に帰る遠回りルートはヤメにした。

なんか、体力も大丈夫だったし、少し体も頑丈になった気分だったから、そのまままた1時間くらいかけて支笏湖のバス停まで歩いた。

帰りは比較的楽だった。
バスが来るまで時間があったので、チーズ入りいももちなどを食べて過ごした。
ヒゲも剃ってないし、風呂にも入っていないので、少しフリーな人になりかけている。

バスが来て、千歳駅へ。
930円。
そこからすぐに札幌駅への急行エアポートに乗る。
途中なんども眠そうになって危なかった。



家に帰ってきて、とりあえず風呂に湯を張る。
体のふしぶしが軽い悲鳴を上げている。

やり遂げた。

漠然と考えていた車や自転車を使わないキャンプ。
そしてかなり楽しかった。

徒歩キャンプの場合、一つ荷物が増えるとそれだけ体の負担になる。
それをどこまで妥協して考えるかというのが面白い。
これは完全にこういうスポーツなのではないかと思う。

湯船に浸かり足の筋肉をほぐす。
また行こう。
少しずつレベルを上げていこう。
きっと今回よりも体力はついている。

ただ結局、車で行くよりも移動費がかなりかかったのが何だか変な気持ちです。
苦しいのにお金もかかるんじゃ割が合わない。
いや、おそらく贅沢なことなのかもしれない。
とにかくすごく自由だった。




徒歩キャンプ モラップ編

終劇













0 件のコメント:

コメントを投稿