2016年6月14日火曜日

徒歩シャコ 2

乗る予定の小樽行きに乗れなかったから、慌ててとりあえず次の小樽方面の汽車に乗った。

ふぅ〜、助かった〜、とりあえず、乗っちまったら安心だ。


と思ったら、手稲が終点の汽車だった。
こう、始めからバタバタしていると、先行き不安だな。。
少し、落ち着こう。。
まあ、すぐ小樽行きは来るからいいけど、降りてすぐ、乗り換えの為に向かいのホームに立っているのは僕だけだ。
だけど、ええ、この姿を見てください。
どっからどう見ても、キャンプでしょう。
そうです、北海道は初めて来たのです。
慣れないもんで、全く困ったもんです。

駅員が一人、自販機のそばにいる。

そうだ水だ。
危ない、危ない。

もしかしたら、この先、水分を何も買えずに、現地に着く可能性もあるから、一応、ここで水を買っておいた。

10分ほどで小樽行きの汽車は来た。
今度こそ、小樽まで行ける。



札幌小樽間の乗客が多いためか、540円と比較的安い値段で乗れる。

それにしても、今日は晴れるという予報だったのに、どんよりとした雲がおおっていた。
少し気温が低く思えたが、Tシャツは結構急いだためか、汗ばんでいた。


わりと長く感じたが、小樽に着いた。
再び、重いザックを背負ってホームに降りる。
しっかり背負わないと、かなり重い。
突差の行動で手だけで持つと、バランスをくずして危険な時があるから、気をつけたい。


8時55分到着、バーガーキングを少し食べたかったが、バスは9:00発だったので寄り道せずにまっすぐバス乗り場へ。
ここだけは絶対、乗り遅れることはできない。


様々なバスがここから発車されており、車で来るとわりとさびれた町っぽくも見えたが、小樽はなんだかんだ言って独特の活気がある印象を受ける。
別に何もしなくても、そこそこ勝手に人が集まってくるようなとでも言っていいのか、妙な居心地の良さがある。



これ、これ。
これに乗らないといけない。
改めて、積丹ってバスで行けるんだと思う。


ザックと僕で2席占領して乗り込む。
さあ、こっからが本当に長いぞ。
着くのは12時30分くらい。




しかし、バスはちょっと揺れが激しいな、、。
途中、少し酔ってきた。。


余市に着く。


駅では少し時間をとった停車をしてた。


ニッカウイスキー蒸留所。
なんか、まだ混んでいるらしく、改めてマッサン効果の破壊力を知る。


ここから徐々に道路が悪くなり、揺れも大きくなる。
もうスマホの文字は一つも読める余裕がない。


電光掲示板の値段がどんどん釣りあがっていくし、30番台とか、番号も見たことない数字まで増えていく。
小樽からだと1740円だったかな?それくらい払う事になる。


やっと積丹に着いて、毎年見てる見慣れた道路を通る。
目的地の野塚野営場を通り越す。

ちなみに今回の旅は以下の感じで、


一度キャンプ場を通り過ぎて、余別というわけのわからないところから、海岸沿いを約7km歩く予定です。

バスを利用したら以外とどこでも行けるというのが、最近わかってきた。

だけど、積丹にバスが着いてからここにきて、少し不安になる。
本当に歩ける距離なのかな?と。
それにバスから見ると、道路を歩ける幅が全くないように見える。
これは危険かもな、、。

どんどんどんどん、キャンプ場から離れてバスは進む。
もういいかな?って思って、途中のバス停で降りようかとも考えたが、一応、計算では歩ける範囲だと計画していたから、大丈夫なはず。。
それにしてもバスで離れると、妙に遠くに来ているような錯覚になる。
この、わざわざ歩く距離を作るというのも、いささかおかしい行動のような気がしていた。


そしてバスに揺られる事、3時間半、ようやく到着。
積丹余別。
今回の事がなければ、一生知る事のなかった地名だ。
もう少し行けば終点神威岬なのだが、このクソ重いザック持ちとしては、1ミリの観光する余裕もない。

ここから約1時間半、海岸沿いを歩いて野塚野営場を目指す。
着いてバスから降り、しばらくは酔いをさますのに動けなかった。

目の前に広がる海以外見事に何もない。

「やばい」

もう、思ってしまった。

これは、ひょっとして、思った以上に「つまらない」のでは。

一度思ってしまっては、僕の工場内の工員達はもう「つまらない」をくつがえすことはできない。

次々に「つまらない」点呼が連なっていく。






でも、そもそも、つまらないと思うようでは、まだ本当の事がわかっていないような気もする。

空はどんより灰色だ。

きっと、そのどうしようもないつまらなさを突き抜けないといけない。
何と言っても、最大の敵はその「つまらない」なのだから。

ザザー、ザザー。

ザックを改めて腰で背負い、各ベルトをギュッっと締める。
本番を迎えたからなのか、わからないが、ほとんど重く感じない。

適当にフリーハンドで描いたような海岸線を見つめる。

ザザー、ザザー。


つまらない時間の始まりだ。






続きます。



















0 件のコメント:

コメントを投稿