2015年4月7日火曜日

ありふれた事件

かなりカルトで有名なベルギーの映画「ありふれた事件」を観ました。



よく「今まで観た中で一番〜」という表現を使うけど、この映画こそ使いたい。
今まで観た映画の中で一番主人公が最低な野郎だと。
そして「面白かった」と言ってしまいます。
ウソはつけません。

ブレアウィッチもこの映画を観て真似たというように、ある犯罪者のドキュメンタリー映画ををとっているという設定で話が進みます。


カメラマンに音声とインタビューアー、そして金の為に人を殺しまくる主人公の3〜4人で行動しています。
なぜこのドキュメンタリーを撮っているのかの説明は最後までありません。
観ているほうがいかようにも思えばいいのです。

実際この映画もこの俳優3人で監督脚本をして作ったというが驚きです。
もちろんかなりの低予算で。
とにかく主人公は人を殺しては金品を奪って生活の糧にしているのですが、しっかり家族もいたり友達もいます。
クリスマスに恋人たちの家に侵入して彼氏の見ている前で彼女をレイプして最後は腹を切り裂き内蔵を出したりします。
子供や老人もなんのためらいもなく殺します。
バイオレンス映画という感覚で見ていても思っている以上にヒキます。
そしてあまりにも最低な行為が延々と繰り返されるので、見ている方もマヒしてきてそんなに悪い事だと思えなくなり、むしろ笑いがこみ上げてくる。
この笑いがこみ上げてこない人は猛烈な批判をこの映画に浴びせているように思えます。
そこらへんは難しいギリギリの境界線を控えめに言ってもちょっとはみ出しているので、批判の方が多いような気がします。






殺した人はどうするのかと言うと、石切り場の上から布でグルグルに巻いて重しをつけて落とします。
この場面は何度も出てきて、さきほども書いたように何度も見ていると当たり前の情景になり、特に悪い事のように思えなくなります。

常に現場で起こっている事が生で映し出されているようであり、老人は骨の密度がないからすぐ浮いてくるなど要所要所に入っている豆知識などリアルにこだわっています。
こういうところで単純なコメディにしないようにしている気がします。

観るさいは何か食べながらとかは避けたほうがいいと思います。




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