スペーススペース

晴れた日曜。

昨日一日降り続いた雪は気の済むまで降りてきて、朝になり疲れては諦めて、居場所を見つけた様に積もっていた。

モスバーガーで本でも読もうと車に向かうと、降った日はおなじみのいちご無しショートケーキになっていた。

雪を払っていると、となりで除雪している若者と少し会話をした。

僕のアパートは5台駐車スペースがあるのだが、彼は一番奥の場所で一人だけいつもキレイに除雪をしている。

話を聞くと以前、ハマって抜けられなくなった事があるので、それ以来マメに運動不足解消も兼ねて除雪を行っているそうだ。

今僕がこのアパートに住み続ける理由として一番にあげれるのが、頻繁に除雪が入ってくれる事だ。

決して車がハマる様な事になるとは思えない。

挨拶もそこそこに、まだほとんど雪が乗っかっている状態で車を出した。

少し思ったが、彼には彼女が居て、その彼女の車をいつも自分の車の前に駐車させている。

一番奥の位置に駐車スペースを貰っている彼だけがそういう技を使える。

運動不足とかハマるとかの理由ではなく、クリスマスだし彼女の車の為にせっせと頑張っているのだ。

いつも彼女の車があるとちょっと邪魔で、バックで駐車する時に切り返しの回数が多くなってしまう。

その日の気分によっては、よほど言ってやろうかという時もあったが、せっかくの恋に水を差すのも可哀想なので、いつも考えを改めていた。

今日会話をしてみて本当に余計な事言わないでよかった。

1時間くらい本を読んで過ごす。

いつもの店員がサンタの帽子を被っていた。

こう言う見慣れた人が被ると、見るこちら側は得した気分になる。

友達の家にお土産でプリンを買う。

おいしいけど、結構値段とられるのよね。

母さんから手紙が届いていた。
70才になると除雪してくれる券みたいの貰えるみたい。
帰ってくる時、長靴持ってきなさいと書いてあった。
1回は必ず汗だくになって除雪しなければならない。。

夜は友達宅でささやかなクリスマスパーティーを開いた。

みんな幸せそうで今年は良い年であった。

夜遅くアパートに帰ると奥に駐車している車は2台だった。

増えた。。

腹筋は朝だけ。