正直超有名な大御所なので、入場料も高いし、きっと山とかばかりでつまらないんだろうなと思っていた。
年配の観覧者が多く、初日にしてはあまり人が入っていないように感じた。
で、行ってみたらやはり山とかばかりでパッと見た時はつまらないのですが、じっくり見ていると思った以上に精密に描く人だとわかった。
そしてもっともっとじっくり見ると、さっき思った「思った以上に」のさらに思った以上に繊細に描かれている事がわかる。
彼の人となりや歴史について書かれた文章の方もよく読んだのだが、日本画の旧体制との戦いが激しかったようで、そういった派閥争いに加えて戦中、戦後と非常に貧しい時代のアートシーンを支えていたという偉業の方も知る事ができた。
横山大観の絵はどちらかと言うとイラストやグラフィックアートに近いような今風な感じに見えた。
どこか感情が押さえられているというか、暖かみに欠けているようにも見える。
そう言ったところが旧日本画壇側はお気に召さなかったのだろう。
だけど今では彼が日本画を代表する旧体制側になっている訳で、生涯かけて描いた絵も1700点と描きに描きまくったからその地位も揺るぎないものとなっています。
今回の一応メインとなっているもみじの絵があるんですが、あまりにも美しくてびっくりした。
やはりこの絵も、いやこの絵こそ、どこをとってみても一切の手抜きがない。
ただただ丁寧に心乱す事なく作業をしている様子が目に浮かぶ。
青好きな僕としてはすごく気に入ってしまって、あやうくこの絵のミニ屏風を7,000円もするのに購入しそうになったけど、カード払いができずに諦めた。
まだ開催期間はあるので、どうしても欲しかったら買いに行くかも知れません。
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