「結果論」と言う言葉がある。
だいたい、というか、ほぼ悪いイメージで使われるが、どうも違和感を感じます。
特にプロ野球の解説で見ていてよく目にするのですが、結果を見てから「やっぱり、ああするべきだった」というのが結果論と言われ、後出しじゃんけんのように誰でも言えるズルい考えという意味で広く使われているが、これがそもそも間違いのような気がします。
そこで「結果論」の反対語として「方法論」というのがある。
これは結果は気にせず勇気をもってどんどんチャレンジしていこうみたいな良い印象のように語られる。
つまり、
内容重視。
おのずと結果はついてくる。
考え方に幅を持たせる。
などと、これはこれで実に良い考えで、やってきた努力に対しての慰みになる。
ただ「やっぱり、ああするべきだった」と言った人に対して「いや、それは結果論だ」と言ってしまうちょっとカッコつけている人がどうも嫌いです。
「やっぱり、ああするべきだった」と言った人の言葉はただの「後悔」であって「論」ではないです。
結果論は「結果を重視して次に同じ過ちを繰り返さない」ようにするという、単純な学習能方法であって、これでようやっと「方法論」と対等になれると思います。
今回の「いや、それは結果論ですね、ベンチ(監督、コーチ)の考え方は悪くないです」というのは逆に巧妙な結果論だと思います。
なぜならそれも「その悪くない考え方を信じた」という結果だからです。
むしろすこし曖昧にして濁している分、ズルいかもしれない。
この時、結果論と言われた解説者は自分の発言を恥じていたが、その思わず出てしまった「やっぱり、こうすべきではなかった」は論でも何でもなく、実際そう思っていたから出た感情の範囲なのです。
「方法」も「結果」もどちらも大事です。
ただ「こうすべきであった」は後悔の念であって結果論と断罪してしまう風潮に物申したいだけです。
「こうすべきであった」
別にいいじゃないですか。
ちなみに後悔の念を発していたのはガンちゃんこと岩本勉さんです。
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