
少し前になってしまったけど、ルーリードが死にました。
最近はめっきり聴いてなかったのですが、ずっと心に残るアーティストの一人でした。
ルーリードについて何か書いてみようと思うと、自分が思っている以上に言葉が出てきました。
「ルーリード」と言う淡い魅力的なジャンルの存在が、こんなに過去のモノになっていた事にも驚かされます。
14年前に出た「エクスタシー」と言うアルバムはかなり聞き込んで、彼の作品では結局これが一番のアルバムだと個人的に思います。
そして次作のレイブンはほとんど文学的作品なので、実質「エクスタシー」がソロ最後のアルバムではないかと思います。
僕が音楽を聞いて涙が出たのは後にも先にもこのアルバムだけです。
改めて聞き直しても何故か込み上げるのものがあります。
この人の場合、その作品全てが彼の才能で生まれたものではないので、その時まわりにいる人達によって作品の色が変わります。
僕の記憶と解釈で言えば
ベルベットアンダーグラウンド時代 前期
↓
ベルベットアンダーグラウンド時代 後期(ソロのファーストも含む)
↓
デビットボウイ時代(キャラ作りも)
↓
暗黒のシルビア時代
↓
ポエトリーリーディング時代
となるように思います。
それぞれ説明が必要だと思いますが、記憶の引き出しを開ける作業が辛いので、個人的な楽しみとして理解して下さい。
パートナーで言えば
ジョンケイル、スターリングモリソン
↓
ダグユール、スターリングモリソン
↓
デビッドボウイ
ミックロンソン
↓
ロバートクワイン(G)
フェルナンドソンダース(B)
↓
メタリカ(?)
一番長くつき合ったのは中でもロバートクワインとフェルナンドソンダースで、一時は彼らのギターとベースによってサビだけは曲の体を保っていた感じもありますし、後半はほとんど彼らの作品ではないかと思わせます。
事実上この三人のバンドと言った感じです。
いずれにしても常に協力者が居る感じを見ると、おそらくこの人の人柄が良かったのだと思います。
才能ももちろんだけど、後期の詩を読むとハートがあったかい人で、人格者そのものだったように見受けられます。
この人の詩は難しい言葉を使わないで、なおかつ美しいと言う傾向があると思います。
簡単な言葉でむずかしい事を言うのは理想だと思います。
言葉をよく知る人ほどそういうのがうまいと思う。
元々文学少年なので、そこら辺の造詣が深いんだと思います。
詩作は師匠にデルモアシュワルツという人が居て、この人はいくら検索してもヒットしませんが、ルーリードを生い立ちを語る文章で必ずと言っていいほど出てきます。
きっとアメリカではそこそこ有名なのかも知れないが、僕の何故だか覚えている何も役に立たないゴミ知識の一つです。
でもここで書けたか、、そしてこれが「デルモアシュワルツ」という単語の墓場にもなった。
文学的要素で言えば自伝の表紙オビに「僕がやりたい事はカラマーゾフの兄弟と同じレベルなんだ」と打たれていてた。
その時、僕はまだ「カラマーゾフの兄弟」など全く知らなかった。
この意味不明なロシア的兄弟は誰なんだ?と思ったし、とにかくルーリードのアバンギャルドで知的な感じにノックアウトされていた時期だったので、やけに格好良く響いた。
なのでことあるごとに「僕がやりたい事はカラマーゾフの兄弟と同じレベルなんだ」という言葉がリフレインして、ごくごく個人的なやる気を促したものです。
ソロアルバムは
ロックの幻想
↓
トランスフォーマー
↓
ベルリン
↓
サリーキャントダンス
↓
メタルマシーンミュージック
↓
コニーアイランドベイビー
↓
ロックロールハート
↓
ストリートハッスル
↓
警鐘
↓
都会育ち
↓
ブルーマスク
↓
レジェンダリーハーツ
↓
ニューセンセーションズ
↓
ミストラル
↓
ニューヨーク
↓
マジックアンドロス
↓
セットザトワイライトリーディング
↓
エクスタシー
↓
レイブン
赤で記したものはCDで持っています。
後はライブ版で
ライブインイタリー
と
パーフェクトナイト
を持っているので、僕の中ではR.E.Mの次にアルバムが揃っているアーティストです。

こう見るとかなり多作な人で、これにベルベットアンダーグラウンド時代やコピレーションアルバムなどを加えるとキリがありません。
あえて順位をつけるなら
1. エクスタシー
2. トランスフォーマー
3. ベルリン
4. ブルーマスク
5. マジックアンドロス
これは単純に聞き込んだ量であって、たまたま僕の人生に寄って来ただけの結果です。
続きます。
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