2014年5月26日月曜日

そば好き

重い腰を持ち上げ、ようやく自転車を出して試し乗りをしました。
軽く流して会社まで行き、新しい住所からどれだけで着くのか計りました。


帰り道いつも気になっていた小さい店がまえのそば屋さんに寄りました。
かれこれ十何年も見ているけど車を停めれる場所もよくわからいし、気軽に歩いてくる所でもないので来れなかったのです。

中には店主とパートの女性がいて2時にはパートの女性も帰ってしまいました。
そばの方はそうめんかと思うほど細いんですけど、しっかりコシがあってモチっという感触もありすごく美味しかったです。

まるたけライン
★★★★★★★★★
星9です。







食べ終わると店主が出てきて、お味どうでした?と言うので、細いのにコシがあってすごく美味しかったですと答えると、スイッチが入ったのかこだわりの製法を語ってきて、とにかく話が終わらなかったです。



感心してそばの話を聞いていると本を出してきて、最初のそば粉の成り立ちから麺打ちまで図解入りで説明し始めたのです。




そこで終わるのかと思ったら、店の奥まで連れて行かれ、実際に使っている道具の説明も丁寧にしてきます。
とにかく相づちのタイミングを失うほど矢継ぎ早にしゃべってきます。
そば包丁は刻印入りで10万したとか、棒の長さや台の奥行きは90cmで、そば生地も90cmを4つにたたむと大体そばの適正の長さ23cmになるとか、、


秘伝のタレは継ぎ足し継ぎ足しで、瓶で寝かせてできるまで1ヶ月半かかるとか、そば粉はどこどこの物(忘れたが道内産)で、実際に粉だけでぎゅっと握ったらあるていど固まるほどで、



それは石臼挽きとこのそば粉だからできるとか、他にも書ききれないほどありとあらゆる事を教えてくれました。
しゃべるほどに目が生き生きとしてきて、全ての工程にこだわりがあり、話は面白くてシンプルながら奥の深いそばの世界を教えてくれました。

作業場や調理する器具などは整理整頓がされていてすごくキレイです。
掃除がまんべんなく行き届いている感じで、これにも感心しました。




あそこまでこだわりを聞いたので、すっかりそばの見方も変わってしまって、メニューにはない田舎そば(2人前950円)を持ち帰りで買いました。
1,000円札を渡したのですが、店主はずっとしゃべっていて話に夢中だったのか、おつりの50円をくれませんでした。

でも壁に「そば教室(有料)」と言う文字があったので、たまに主婦向けに教室を開いているんだとも言っていたから30分ほどの教室代と思い何も言いませんでした。

店主が「いや〜、僕はそばの事が何から何まで本当に好きで〜、そばに関する事なら何でも教えたくなってしまうんです〜」
と言ってきたのには少し笑ってしまった。
いや、いいんです。
むしろ当然です。
大好きって素直に言えるのは、羨ましいのと何か少し可笑しかったです。

だけど好きになれる事は大事だと思いました。
技術うんぬんよりも好きでいられる様に努力する事が、何より最初にやらなけばならない事かも知れません。


家に帰って夕食は買ってきた田舎そばです。
ご主人のこだわりで田舎そばでもこの細さです。
(ちなみにこのネギとワサビのこだわりもかなり言っていました)

茹で時間はきっかり1分20秒とすごく念を押されました。
固めが好きなら1分15秒でもいいと。
茹で上ったら氷水に入れて締めてくれとも言っていましたが、僕がやると時間もグダグダになり、そんな5秒の差で語られる繊細な世界とはほど遠いものでした。


でも、おそばは美味しかったです。
茹で時間はめちゃくちゃになりましたが、そんなに失敗しなかったと思います。
だけどきっとあのご主人が食べたら違いがわかるのでしょうね。
また行ってみたいです。

















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