2015年1月26日月曜日

息継ぎなし

ローランドカークの「溢れ出る涙」を買いました。
Volunteed Slavery 以来の2枚目です。
余談ですが「ボランティアード スレイヴリィー」っていうタイトルはすごく粋だと思います。



急に新しいローランドカークを聞きたくなって、昨日コーチャンフォーまで車を出しました。
2,800円と1,000円シリーズがあったのですが、迷わず1,000円の方を買いました。
昔は必ず音源が良さそうなものを少し値段が張ってもいいから選んでいましたが、取り込んだデジタル音源でしか聞かないし、そんな聞き分けられる耳も持ってないので最近は極力安い方を買ってます。

この人はジャズと言うより「音を作る人」といった感じが当てはまると思います。
洪水の様な息もつかせない音がどんどん耳に入っては通り過ぎて行きます。
息もつかせないとはその通りでローランドカークは息継ぎの休憩がありません。
循環呼吸法という奏法で音と音は永遠に繋がって行きます。
この循環呼吸法とは頬を膨らませて空気をためて外に出している間に鼻から空気を肺に入れるといったものだそうです。
聞いている方としてはいつもここら辺で一旦音が途切れるだろうと予想しているので、だんだん息苦しくもなります。

その他に3つの管楽器を口に加えて音を出すといった演奏方法です。
これはパフォーマンス的な色眼鏡で見られそうですが、しっかりとローランドカークによって確立された奏法なので、この奏法でないとできない曲を作ったと言った方が正しいです。

この2つの奏法とさらにジャンルにとらわれない曲作りが加わるので、当然彼しかできない音がこのCDには収められています。

生涯盲目で過ごし41歳という若さで亡くなった。
本当に息継ぎなしで駆け抜けた台風のような人生であっただろうし、その思いが音から伝わります。

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