2015年1月20日火曜日

さいとうさん

オリンピックで金を2度もとった斉藤仁さんが亡くなりました。
享年54歳。


柔道と言えば、僕の中では山下や古賀ではなく斉藤です。
88年のソウルオリンピックで、日本人なんだから柔道で金をとって当たり前なのにやけに盛り上がっているなと子供ながらに思っていました。

大人になって知ったのですが、そのソウルオリンピックは日本柔道は男女とも金を一つも取れず、斉藤仁が最後の牙城だったのです。

そしてこれは今日知ったのですが、その前の年にソウルで行われた世界選手権で斉藤は韓国のチョ・ヨンチョルにマルシアクラッチで体を浴びせられ脱臼してしまいます。
反則技なのに何故か斉藤の棄権負けと言う納得のいかない試合をしていました。
そのチョ・ヨンチョルがソウルオリンピックの準決勝で因縁の対決として来たのです。
結果はチョの逃げ腰の姿勢が指導を取られ斉藤の反則勝ち。
そして決勝戦はドイツ人にも粘って判定勝ちで念願の金メダル。
相当なプッレシャーだったのでしょう、動画では金をとった瞬間にコーチ陣の2名が目頭を抑えて泣いています。
このような背景を知って見ていたら、チョの準決勝など今の日本代表サッカー以上に緊張した思います。
改めてすっかり過去の事ですが、勝ってよかった〜。

斉藤の試合はこのように地味な判定勝ちで、鮮やか1本という印象はないのですが、試合を見てみると相手のほとんどがまともに組みに行こうとしていないのがわかります。

そんな強さの象徴が54歳という若さで逝ってしまうのは、すごく儚い気持ちになります。
ジャンボ鶴田や三沢のように大きくて強い人がいなくなった時と同じです。

あと隠れて中日や阪神で活躍した大豊も一昨日亡くなってたんですね。




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