2015年5月15日金曜日

ハーミッダ

日ハムの悩める外人ハーミッダをご存知でしょうか?


人の良さそうなこの助っ人は今年に入ってサードを守るレアードと一緒に来たのです。
ですがレアードは守備が良いから打たなくても栗山監督は使い続けると思います。
でもこのハーミッダ君は守備はダメなので完全に「打つ」事を求められているのです。

シーズン初めはそこそこ打っていたのですが、もちろんすぐに研究されて、ゆるい外角の変化球に弱いと言うのがバレてしまった。
彼の言い分では苦手な所を投げてくるのはわかっている、だけどそれを打ち返さないといつまでたっても投げ続けられると立派な理屈にあった事を言っては、ずっとブンブン空振りをしていた。

おとといその彼がとうとう打率の低さからスタメンをはずされた。
僕が思うに、その前の試合で審判のストライクの判定にかなり不服な顔したのがいけなかったかもしれない。
そんな態度をしているようでは…と首脳陣は考えてしまう。

その彼はふてくされるのかと思ったら、次の日の練習から目をギラギラさせてバットを振っているという情報が入ってきた。
外人をスカウトする場合に性格もかなり見ると聞いた事があるが、やはり思い改めて自力で這い上がろうとするファイトがある選手を選んでいる。
それを聞いて僕はますます頑張ってほしいと思っていた。

2連敗してエース大谷で絶対に負けられない西武との3戦目。
8回裏、4番中田敬遠のあとランナー1塁2塁の一打決勝点の場面で彼の泳ぎながら打った外角のゆるい変化球はセンターオーバーの3ベースとなった。

もしかしたら守備体系が前進守備でなかったら取られていたかもしれない。
でもその苦手とされ散々責められていた外角の変化球を打ち返した光景は心に残るものがあった。

こんなあまり知られていない名場面はシーズン中になんどもあるだろうし、各球団もうすでにたくさんあったと思います。

だけどこのハーミッダの3ベースは素直に嬉しかった。
こういう見ている側に感じさせる人間ドラマはプロ野球を見続ける醍醐味でもあります。

でも多分、これからも相手投手は外角の変化球しか投げてこないと思う。
苦難は続きます。


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