芸森で開催している国芳展をみに行きました。
国芳は何度も見ていると思っていたのですが、今回見た絵はどれも初めて見るものばかりで、色使いや構図、何よりこの時代にこのユーモアがあったのが驚くと同時に日本人として嬉しくなります。
今回この絵はなかったのですが国芳と言えばこの人が密集して作られた人や、
猫やスズメなど擬人化によるコミカルな動きなど、明らかに発想が同年代の浮世絵師とは一線を画しています。
でもその奇想天外な発想の持ち主、国芳でさへも美人画の女性は美人ではないのです。
どうして浮世絵の美人はこのようにきつね目で鼻がズズーっと長いのでしょう。
こういう美人がいてもいいのですが、どの女性もこの顔で統一っておかしくないでしょうか?
まだそれでも国芳は色んな男性の歌舞伎役者の絵を漫画っぽく落書きで描きわけたりしていて他の絵師とは違う新しい試みをしています。
男性に関しては。
ですが女性の顔はその試みはみじんもありません。
国芳に限らず、おそらく新しい顔の美人像を描こうと思った浮世絵師はいないんじゃないかと思います。
でもそんなのは些細は事です。
改めてこの絵師のダイナミックな構図や発想と完璧なる色使いのスゴさを身をもって体感しました。
今回の国芳展は前半と後半に分かれていて、今から後半の展示が楽しみです。
0 件のコメント:
コメントを投稿