2018年2月10日土曜日

ジュジュハウンズ

イジーについて。

アクセル、スラッシュ、ダフマッケイガンの再結成でガンズは十分と先週書いたけど、なんか違和感を感じていた。
残りの二人はイジーとスティーブン・アドラーだが、とくにアクセルの幼なじみでもあるイジーはやっぱりガンズアンドローゼスに欲しい。
だからあらためてイジーについて少し調べていたら、彼がガンズを脱退したあとにソロ名義でだした「イジーズトラドリンアンドジュジュハウンズ」をもう一度聴いてみたくなった。

デジタル音源では見つからずアマゾンでCDを検索したところ、中古で10円で売っている店が出てきた。
送料に440円かかるけどそれでも450円。
注文して愛知県から2〜3日で自宅のポストに入っており、保存状態もかなりよかった。



このCD、高校生の時には2,500円で買った。
2,500円と言えば当時の金銭感覚から言って、1ヶ月は娯楽をこれで過ごさなければならない。
リリースされてすぐ買ったので、このアルバムの前評判などは今の時代と違い、まったくわからない。
ただ、ガンズアンドローゼスのギターリストが作ったアルバムというだけの情報で数少ないお小遣いからゲーム、本、食べ物などなど、いろいろと選択肢があるなかでこいつと心中するのです。

そんな当時の状況を思い出し、今や450円で自宅のポストに入れてくれるこの現状に言葉にならない喪失感を覚える。




そんなおっさんノスタルジーに浸りながら、アルバムを聴いてみると、きっちり全部の曲を覚えていた。
これは「きっちり聴いたCD」という僕の中で一番名誉あるアルバムの称号に当てはまっていた。
何度も何度も聴いた結果、それはアルバムを作ったアーティストを超えて、より個人的な思い入れのある領域まで進化した状態を「きっちり聴いたCD」と名付けている。
というか今、名付けた。
なんかあんまりしっくりきていないが、素直にすぐ出てきた言葉なのでしょうがない。

まだこの称号のCDがあったのかと感慨深いものがある。
こういう過去に聴いた音源はネットで雑にあらかた聞き直していたから残っているとは思わなかった。

僕の中でガンズの名曲はパラダイスシティ、ペイシェンス、スイートチャイルドオーマイン、ドントクライ、ノーベンバー・レインなのだけど、ノーベンバー・レイン以外これらは全てイジーの作曲によるものだから驚く。
思い出したけど、パラダイスシティとペイシェンスを書いたのがイジーだったと雑誌で知ったから期待してこのアルバムを買ったんだ。

だからそんな曲がもう一度聞けるものだと期待していたのだが、聴いてみるとレゲェっぽい曲調や粗めのロックンロールだったのでがっかりした。

そんな残念な初対面だったけど、前述の通りこれしかしばらくは聴くしかないないので、CDラジカセに入れっぱなしで耳を傾けるわけでもなく、ただいつも部屋で流していた。
こういう期待はずれのものだけど、そこそこ付き合うという状態を「カラテカ」と名付けよう。

そういう事をあれやこれや思い出しつつ、今改めて聴いてみると実に新鮮な感じで耳に入ってきた。
高校生の表面だけかじって次にいくような事はもうない。
1曲、1曲丁寧に味わった。
ライナーノーツと歌詞も全部読んだ。
1992年の空気も日に焼けた紙とともに感じることができた。

また何度も聞いた。
風呂に入りながら何度も聞いたが何故だか不思議と飽きない。
うまい蕎麦をつゆをつけずに食べているようで、ずっと聴いてられる。
このしみじみと感じるシンプルさは過剰に新しさを求めていた高校生にはわからないだろう。
やっぱりパラダイスシティを作った才能がチラチラ見え隠れする。

今もう一度、ジュジュハウンズ。
ダサめの名前、ジュジュハウンズ。

当時の荒削りな空気を感じること、またはアペタイトフォーディストラクションはもう出てこないと諦めること。
そのことを「ジュジュハウンズ」という。
もちろん、いま名付けた。










2 件のコメント:

  1. ガラスペンはかせ2018年2月19日 13:25

    そしてジュジュハウンズから目をそむけてしまいがちですよねo(^^;o)Ξ

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  2. そう、その通りです。
    目も当てられません。。

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