12月。
年の終わり。
師走。坊主も走るほど忙しい。
12月の印象としては、
ドタバタしつつも、
どちらかと言えば、
「楽しい月」になる。
だけど毎年少しずつ変わってきている。
少しではあるが、毎年何かが違う。
得ているものと無くなったもの。
今はその比率が同等な感じがする。
徐々に失う方が多くなるだろうが、
何でも無くならないとわからないものだ。
あまりに多くを失うあまり、
小さい事柄にも感情を入れては、
いとおしくなる。
年をとると涙もろくなるのは当たり前だ。
きっと、そんな喪失感さへ、
いずれはいとおしくなるかも知れない。
12月、深夜の凍てつく汽車に揺られ、
早朝の賑わう人の息と立ち食いそばの湯気で
一層白くなる網走駅に着く。
無言で親父が迎えにきている。
車の中でも何もしゃべらない。
だけどたしか、覚えてる。
試しに感謝してみた事。
この何でもない状況を、
価値のあるものにしようと
こころみた事。
うまくいかなくて
すぐやめたが、
はっきりと覚えている。
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